114. 英語は通じるか? (1999.8.2)

初めてニューヨークに行き、感慨もひとしおだ。
若い頃、ニューヨークに住みたかった(今もちょっとそう思ってるんだが)。
このまま東京にいては、つぶれてしまうと本気で考えていた。
(自分の能力のなさを環境のせいにしていただけなんだけどさ)

親に留学させてほしいと頼むがダメ。
ならば、「自分でお金を貯めて行くんだ」と思って、はや20年が経っていた。
いまだに、たいしたお金がないってのが悲しいところだな。

さて、ニューヨークの英語は、わかりにくい。
ベーラベーラベーラベーラベーラベーラと、永遠に続くかと思う。
何か宇宙の言葉のように聞こえてくる。

それと比較すると、サンフランシスコの英語はわかりやすいし、人柄がフレンドリーだ。
やっぱり、東側と西側では違うんだな。
日本だって、東京と大阪では、違いますねん。

ってなわけで、ベ〜ラベーラベーラベ〜ラに慣れるまで、少し時間がかかる。
一生懸命、耳を傾けていたら、それは「スペイン語」だったりするから、やっぱり人種のるつぼだな。

「マックエキスポ視察ツアー」に参加した諸氏と「スティーブ・ジョブズ(アップル社のiCEO)の英語はわかる」と意見が一致する。
ジョブズのいわんとすることは、通訳なしで伝わってくるんだから、不思議なパワーがある。
すると、そのうちの一人が「信者は教祖様の言葉がわかるんだな」と妙に納得する。

チャイナタウンに行く。
そこは、そのまんま中国なんだ(って、中国に行ったこともないくせに思う)。
中国語で話し、中国の文化で暮らしている。

飲茶屋に入りオーダーするが、こっちの英語もあやしいし、あっちの英語もなんだかよくわからない。
そして、注文したものが並んで、驚いたりする。
「こんなの誰が頼んだんだ?」
「すんませ〜ん、あたしでーす」と面目なし。

私が想像した「人種のるつぼ」は、いろいろな人間がまじわって暮らしている、と思っていたが、どうやら、別々の文化をそれぞれ干渉せずに生きている、という感じでもある。

奥が深いぜ・ニューヨーク。