115. もっと高く (1999.8.3)

エンパイア・ステイトビルに登る。
てっぺんから見る摩天楼は、不思議な魔力だ。
「よ〜し、あたしもいっちょやったるかぁ〜」とその気になる。

田舎にも、まわりに山々がそびえ立つ。
しかし、それらを見て過ごしても、それよりも高くなろうとは思わない。
それはそれ、これはこれと、区別している。
摩天楼・人が作った建造物を見ていると、「もっと高くなったろう〜」というエネルギーが沸く。

エンパイア・ステイトビルから見ると、道が碁盤の目になっているのがよくわかる。
ある秩序のもとに街が形成されている。

私が想像するアメリカ人は、良く言えば、自分の意志を押し通し、悪く言えば、わがままと思っているが、公共のものを作る時には、うまくやったものだ。
それなりの知恵をしぼらなければ、無理な話だ。
ある本で読んだが、立ち退きに抵抗した土地持ちには「通りに名前を残す」ことで手を打ったのだそうだ。
「オヤマストリート」なんてのが残ったら、やっぱりちょっとは嬉しいな。
通りの名は、末代まで呼ばれるわけだから、名誉なことだ。

というわけで、方向音痴の私が、地図を片手に目的地に(問題なく)たどりつくことが出来る。
東京では、そんなわけにもいかないんだよね。

さて、白人の人達は、顔立ちがよく、皆、役者さんのように見える。
それが、スーパーのにいちゃんだったりする。
黒人の姉さん達は、モデルのようにスタイルがよいが、普通の保母さんだったり、ウエイトレスだったりする。
この中でのアジア人は、やっぱり見栄え的にはよろしくない。
となると、実力でいくべきだな。

さてさて、その実力というのが、最も、難しい話なんだが。