149. 読書の秋か (1999.10.21)

「活字離れが進んでいる」と言うが、私の場合、読む機会は圧倒的に増えた。

毎朝、メールを読む。
ニュースサイトも読む(というか眺める)し、常連の掲示板も読む。

「活字離れ」と言っているのは、小説などの売れ行きを指すのではないだろうか?
これだけインターネット上でおもしろいページが氾濫していたら、活字から離れるのも無理はない。

しかし、やっぱりおもしろい本には、夢中になる。
先だって、入院生活を送った時は、部屋にテレビもない。
かわいそうに思ったスタッフ君が、ひいきの「西村京太郎」の本を差し入れてくれた。
スタッフ君は、ほとんどの「西村京太郎」を読みつくし、あとは新刊が出るまでは、読むのがないそうだ。
パラリとめくってから、そのまま夢中になった。やっぱり秋は読書だな、なんて思っている。
「西村京太郎」も読み終わり、手持ちぶさたにしていると、今度は看護婦さんがお勧めの本を貸してくれた。「輪廻転生」の本だ。病院で読む「輪廻転生」ってのも、身に迫るものはある。

文章を書く機会は、さらに増えた。
メールを出す機会は多い。
すると、それが、なかなか相手に伝わらないことを実感する。
メールだけで、きちんと気持ちを伝えるのは、難しい。

こちらは、書いた気でいても、そこのところを強調していないと、読み手が見逃すこともある。
何を一番に伝えたいのか、誤解されるようなことはないか、いつになっても失敗はある。
結局、大事な用件の時には、電話するなり、会いに行くことにしている。
実際に会って、お互いの表情を見ていると、少なくとも誤解される事はない。

さて、メーリングリストや掲示板で、ガンガンに言う人が、実際に会ってみると、物静かな人だったり、逆におだやかな人かなぁと思うと、イケイケな人だったりで、文字から受ける印象っていうのは、いかに真実とは異なるものか、と思っている。

チャットも、流行っている。
だいぶ前にNiftyで初体験した頃とは大違いで、リアルタイムのやりとりが出来る。
つまり、処理能力が速い。

そうなると、文字を打つ速さで、発言力が決まる。
チャットが大好きな若者達は、日々、タッチタイピングの必要性を実感している。
今まで企業人は、とりあえず、文字が打てればOKだったが、チャットをする若者達は、さらに速さを要求されているから、大変な世の中だ。

ということで、活字からは離れているかもしれないが、文字に接する機会は、何倍も増えてる秋でしたとさ。