15. 君は、しし座流星群を見たか? (1998.11.19)

33年ぶりに「しし座流星群」が見れるというので、盛り上がった。
お客さんのJ・H氏は、仕事が終わると、家族を乗せて群馬に向かった。
そして徹夜で見張りをする。やっぱり父ちゃんは偉い。

ん? 私は「流れ星」を見たことがない!
なぜだろ?
気仙沼には、星が降るように輝いているはず。う〜〜む、謎だ。

と、そんな話をしながら、深夜まで仕事だ。
12時になる頃、スタッフ君が帰ると言うので、「私もコンビニへ」と外へ出た。

「今日ですねぇ」「今日だねぇ」と空を見上げた。新宿でも、以外に星が見えるので驚く。
「へぇ〜〜、見えるねぇ」と言った途端に、スタッフ君は「あ!!! 流れ星」と叫んだ。
「え? どこどこ〜〜?」
「もういっちゃいましたよ。オヤマさん、遅いんだもの」と言われてしまった。

この調子ならば、流星群が見れるかもしれない。上を見上げて待つ。

...............シ〜〜ン。流星群なんて来ないし、寒い。首も痛い。
ずいぶん経ったと思って時計を見ると、5分しか、まわっていない。
あったかい缶コーヒーを両手でにぎりしめる。

「やっぱ、4時頃じゃないの〜」と、待てない性格の私が、早くも帰ろうとした、とその時に
「あ!、あっち!」とスタッフ君が叫び、指をさす。
「え〜〜? どこ〜〜?」と私の絶叫。
「オヤマさ〜ん、遅いっすよ」
み・見えない。ヒィ〜(涙)。

あとで聞いた話しだが、スタッフ君は、その晩、4〜5つの流れ星を見たそうだ。
しかも、「何げなく上を見あげて、見た」と言う。

私は、家に戻り、10階の部屋のベランダから必死で見たが、だめだ。
そのうちに雲が出るし、寒いし。ふとんを窓側によせ、その中から上を見あげて横になった。
首を上にねじったまま熟睡モードに入り、気づくと朝になっていた。

「あ〜あ、あと33年たたないと、見れないなんて。それまで生きていられるかどうか」とクヨクヨしていたら、皆が口をそろえて「オヤマさん、絶対に生きてますよ!!」と言われてしまった。

かくして、3つの願い事が無駄になった。
3つも願い事をしようなんて、「欲張り」だそうだ。
私は「流星群だから3つぐらいじゃ、すぐに足りなくなるな」と気をもんでいたのだが、それを言うのはやめにした。
33年後は、絶対に見よう! オ〜!