156. 漢字は難しいぜ (1999.11.25)

東京に来て、もうすぐ1年になろうとする頃、高校の同級生が引っ越しをする、というので手伝いに行った。
友人は、この1年、親戚の家に居候していたから、たいした荷物もない。
バンを借りて、運転するのは気仙沼出身の「K君」。

K君は、「引っ越し屋のバイトをしているから、道をよく知ってる」と豪語する。
(注・2001.3.30_本人により訂正:「引っ越し屋でなくて、肉屋の配達だぁ」そうです)
やっと電車のいくつかを覚えただけの私は、もちろん・おまかせモード。

3人は、荷物と一緒にバンに乗る。
友人の新居は中野だ。
「ということは、ここまで環八(かんぱち=環状八号線のこと)で行って」と、地図を指さす。
「え〜〜? かんぱちって何?」
「道の名前だよ。知らないの?」
「知らないよぉ。かんぱちなんて、変な名前」
お箸がころげてもおかしい私と友人は、笑いが止まらない。

車内は、楽しい。
お気に入りのカセットを鳴らし、大声で歌いながらドライブをする。
東京で、心おきなく気仙沼弁で盛り上がるのは、嬉しいものだ。
「おだづなぁ〜、俺だって忙しいんだぞ。飯ぐらい、おごれ〜」なんてね。

しばらく行くと「環七」の文字が見えた。
友人が叫ぶ。「リー、次はカンシチだよ」
叫んだ後で、友人と私は、また笑う。
「カンシチなんて、親分の名前みたい」
「カンシチ親分」「なんだいハチベェ」

友人と私の笑いがやっとおさまった頃、K君は、申し訳なさそうに、
「あれは、カンナナ、って読むのっさ」だって。チャンチャン♪