210. 気仙沼時間 (2001.8.2)

もうすぐ盆休みだ。毎年、実家に帰っている。
この時ばかりは、実家の掃除をし、墓参りに行き、それなりに忙しい(忙しいフリという噂もある)。

さて気仙沼には、「気仙沼時間」というのがある。
例えば「7時に待ち合わせ」と言っても、ちっとも7時には集まらない。
時々、諸外国の事を話す時に、「インドでは時間通りに人が来ないんだよなぁ」などと言う人がいるけれど、「あら、気仙沼と同じだわ」と思っている。

ちなみに私は、きれいに15分遅れる。だから5分遅れなどは、かなり正確な方だな、などと思っている。もちろん、東京でビジネスする時には、そういうわけにもいかないから、自分の時計を早めてどうにかやっている。

先日、気仙沼中学校29回生・関東在住者による「関東気仙沼人会」略して「関気会(かんきかい)」の納涼会(別名:美女会)があった。この日はたまたま男性陣の都合が悪く、女性だけが集まることになったのをいいことに勝手に「美女会」と名付けた。
飲みながら「美女・美女」と言ってるのは、40歳になった我々だけで、それを怖がってか、唯一・男性参加予定のT君がドタキャンをした(^^;

集合場所は、いつもの銀座4丁目交差点・三越デパート・ライオン前だ。
ここでの待ち合わせは、今度で3度目だから大丈夫だろう。

最初の時は、幹事(現・シンガポール在住)が携帯電話から「今、銀座にいることはいるんだげど、ところで三越っツのは、どごっサ?」と言ってるくらいだし、2度目はジュンちゃんが「地下鉄から出たら歌舞伎座が見えるんだげど、三越が見えな〜い(ひと駅違ってた)」ということで関東に住んでるとは言ってもかなり怪しい面々が集まる。

でも今度は、大丈夫だろう。なにしろ3度目だオン。
私は7時少し過ぎに到着。銀座4丁目ならば楽勝。

ふにゃ・2人しか来てない。そのうちの一人は前回の騒ぎのジュンちゃん。
「今日は娘のメモをたよりに来た」というメモが実に詳しいので驚く。出来たお嬢さんだとしきりと感心。

いつも一番に到着する幹事のスダさんと「あどの(他の)人達(ひたぢ)は、まだ?」と話していると、スダさんの携帯電話が鳴る。

「え〜、それって日本橋だよぉ〜」
ふにゃ? 「ひょっとして???」

そう! ご想像の通り、銀座ではなく「日本橋・三越本店のライオン前で待ってた」人がいる。
ライオンをまじまじと見つめ、「ライオンが2匹いるし、なんか違〜う」と不安になっていたらしい。
いやはや、なかなか時間通りには集まらない。ま・気仙沼ならば、こんなモンだろ、と思っている。

やっとそろったところで、銀座から新橋方面に移動中、最初から遅れる予定のピッちゃんから連絡が入る。
「(勤務先は大手町の一流企業)これから電車に乗って20分くらいで新宿かな」って「オイオイ・ピッちゃん、どごサ行ぐの?」

「え、新宿・三越でないの?」

チャンチャン♪