33. ファミコンに乗り遅れ... (1998.12.18)

ファミコンが出た時、私はもう大人だったから「子供の遊び」と、やらないでしまった。
意に反して、ゲーム業界はどんどん進化する。
大人も子供もゲームに夢中になる。

私は、人より新しいものを持っていないと気がすまない。
みんなが持っていると、途端にやる気をなくす。

これは、祖父の影響である。
明治生まれの祖父は、普段は質素倹約というくせに、新製品には目がない。
テレビは町内で一番にを入れたらしい。
孫には、気仙沼では、まだ売っていない最先端のおもちゃを東京からとりよせる。
私は、リカちゃんハウスを持ち、弟は、サンダーバードを1号〜4号までそろえた。
もちろん、町内で初めて。

また、育った世代の影響もある。
テレビマンガもすべて初代だ。
巨人の星、魔法使いサリー、秘密のアッコちゃん、立つんだジョ〜〜も。
スタッフが「夢中になって見た」と言うと、「あたしなんか初代だから」と、ちょっと自慢する。

ついでに言うと、カラーテレビも初代、電子レンジも初代。
まぁ〜、ちょうど高度成長だったわけだ。

小学校3年の時に祖父が亡くなった。
その日、指揮権を獲得した祖母は、今までの苦労から、突然、質素倹約になる。
「我慢せよ」という指示が、小さな脳にやってきて、より一層、新しい物がほしい、という欲求を生む。

さーて、そんな幼少時代を過ごすと、話題の品は、少しでも早く入手するよう務める。
箱を開ける時が最もワクワクする瞬間だ。
しかしながら、スタッフが気をきかせて箱を開けておいてくれると、ガックシ。
「誰が開けたのよぉぉぉ〜〜」と、子供のようなおたけびをあげるから、スタッフもたまげるらしい。
近ごろは、社員教育もゆきとどき、「包みは社長があけるまでは、そのままに」などと、なっている。

さて、ファミコンに乗り遅れた私は、Nintendo64で巻き返しに出た。
その映像の美しさ、スピード感で、酔ってしまった。
真剣に見すぎて、具合が悪くなる。
思うように手は動かない。結局、最後まで行かない。
プレステは、「グランツーリスモ」がおもしろい、というのでやった。
A級どころか、B級もままならないで、飽きてしまった。ふ〜、どうも持続力がない。
やはり、若いうちにやるべきだったと後悔したりする。

そして、最近「専務」で有名なドリームキャストは、いったいどんな感じなのだろう。
まだ、スタッフが持っていないらしいから、ちょっと興味があるんだけどな。