54. 財布がない (1999.1.29)

財布がなくなった。
10分くらいの間の出来事。場所はお客さんの会社の棚の上。

最近、盗難があるそうだ。
「先日も、机の引き出しからお金がなくなる事件があって...」と話しているので、
「私のもなくなったんですぅ〜〜」と言うと、親身になって聞いてくれた。

「それで、どこに置いたの? 何時頃?」の質問に、
「カクカクしかじかで、こうでああで」と説明すると、
「オヤマさぁ〜〜〜ん、ダメだよ。そんな時間に、そんなところに置いちゃぁ。」と逆に説教されてしまった。

そんな時間、というのは、ちょうど夕方の、掃除のおばちゃんや、宅急便のお兄さんや、いろんな人が出入りする時間だ。その時間に、ちょっと棚の上に置いたのは、置く方がいけないそうだ。
ダメージの上にさらなるパンチ。

財布には、「カレーの王様」の10枚ためると安くなる券とか、青汁の回数券なども入れていたから、持っていった人は笑っているに違いない。

なんといっても、人様にお見せしたくなかったのは、運転免許証の間抜けな顔写真で、あんなものを持っていかれたかと思うと、嫁にも行けない。

そんなものは、どうせいらないだろうから、お返し願いたいものだ。
ああ、私の財布を持っていった方、これをご覧になっていたら、そっと返してくださいまし。