99. 本格派・気仙沼弁---19 (1999.5.29)

「この靴、ガフガフだっちゃ〜」と聞いて、すぐに状況はわかるだろうか?

ガフガフというのは、大きい状態を差す。
「この靴は、大きいね」という意味。
略して「この靴、ガフだぁ」とも言う。

「ばふら・ばふら」というのもある。「ばっふら・ばっふら」と小さな「っ」を入れて言う人もいる。
「そのコート大きいんでないの? ばふらばふらってぇ〜」
やはり大きい状態を表すが、布がバサバサなるイメージで使う。
靴がバフラバフラとは言わない。靴は、ガフガフ。

では、「あふら・あふら」は、どういう状況を差すか?
「なんだい、あんだ、あふらあふらって〜」と使う。
これは、具合が悪くて、だるい状態を表す。今にも倒れそうな感じが出ている。
「具合が悪そうだけれど、大丈夫?」という意味。

略して「あふあふ」とも言う。
「今日、あふあふって、わがんね」(今日は、なんだか、だるくて辛いわぁ)

「ふがふが」というのもある。
小さな子供が、ちょっと泣いてみせる時、泣く一歩手前で、大人の様子を伺いながら、鼻を鳴らす。
その状態を「ふがふがってるよぉ」と言う。

標準語に「ドキドキする」という言葉がある。
同様の意味で「トカトカっつい」があり、どちらも使う。
口に出して「ドキドキ」と「トカトカ」を言ってみて下さい。
「トカトカ」の方が、速く刻む感じが出ている。

状態を音にした言葉は、イメージが伝わりやすく、暖かみがある。
特に「靴がガフガフ」は、いいサウンドだ。標準語として是非、広めたい(ダメ?)

次回は、「いだのすか」の巻。
ほんでまだねぇ〜。

つづく...